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2015年~2017年バックナンバー

中国船の揚子江でのクルーズ船の転覆

新華社電によりますと、中国湖北省荊州市を流れる長江で、平成27年6月1日午後9時半ごろ、乗客・乗員ら458人を乗せた客船が竜巻にあおられ沈没したそうです。

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 事故に遭ったのは、重慶市の企業が運航する全長76.5メートルの大型客船「東方之星」という船で、南京市から重慶市に向かっていました。
 中国人旅行客406人のほか、乗員47人と旅行会社従業員5人が船内にいたそうで、外国人はいないとのことです。


 私は、中国のクルーズのうち、桂林の漓江(りこう)下りをしたことがあります。
 水墨画のような桂林独特の風景が有名ですね。

 風景は見事でしたが、クルーズといっても、船の上に、食べ物が段ボール箱に入れられて無造作においてあるわ、洗濯物はほしてあるわで、何ともいえない船でした。 

 乗船名簿はちゃんとしたものがあるのかどうかわかりませんね。


 原因は、竜巻にあおられて転覆したそうですが、韓国で沈没したセウォル号と同じで、頭でっかちな船のようです。

 日本では船舶安全法で、船体の重心を低くすることで、傾いても元の姿勢に戻る「復原性」を一定程度保つよう義務付けていて、突風なども考慮したレベルの復原性を求めていますが、中国や韓国では、あまり考えないのでしょうね。
 ボートならともかく、大型船が、海ではなく、河で転覆というのも珍しい話です。
 河(川)なら、通常「座礁」ですね。

 いずれにせよ、なくなられた方々のご冥福をお祈りいたします。


 ところで、中国で事故といえば、公式の死者の発表数が35人までだそうです。

 1993年:遼寧省 列車バス衝突事故:35人
 1995年:山東省 暴風雨による死者:35人
 1997年:深セン黄田空港飛行機事故:35人
 2003年:貴州省 ガス爆発事故:35人
 2007年:重慶市 豪雨による死者:32人
 2008年:雲南省 土砂崩れ事故:35人
 2009年:河南省 平頂山炭坑事故:35人
 2011年:温州市 鉄道衝突脱線事故:35人 

 死者36人以上の事故が起きた場合、市の共産党委員会の書記が更迭されることになっていることからくるそうです。

 2011年の鉄道衝突脱線事故は、事故に遭った新幹線車両を、引きずり下ろして土中に埋めた事件です。
 引き下ろす作業中生存者が見つかったということですから、世界中が驚きました。

 現場では厳しい取材規制が敷かれているそうです。
 中国政府は、国内のメディアに対し政府の発表や国営メディアが報道した内容だけを報じるよう通達を出した模様で、インターネットの投稿サイトには記者を名乗る人物が「決まった原稿しか使えない」という書き込みをして、すぐに削除されたそうです。

 国営テレビは李克強首相が現場で指揮を取る様子を繰り返し放送していて、事故の対応などをめぐって批判の矛先が政府に向かないよう神経を尖らせていることがうかがえます。

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