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2015年~2017年バックナンバー

加戸守行・前愛媛県知事発言を毎日新聞と朝日新聞は不掲載

 平成29年7月10日、衆参学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐる閉会中審査が実施されました。
 
 前川喜平・前文科次官は、「行政がゆがめられた」という発言がありました。
 
 これに対し、加戸守行・前愛媛県知事は「岩盤規制に国家戦略特区が穴を開け、『ゆがめられた行政が正された』というのが正しい」と反論しました。
 
  加戸氏は、旧文部省OBで、愛媛県知事を平成11年から平成22年まで3期12年務めました。
 
 今治市への獣医学部誘致をスタートさせた「当事者」です。
 
「10年前に愛媛県知事として今治市に獣医学部の誘致を申請した当時のことを思い出して、はなもひっかけて貰えなかった問題が、こんなに多くの関心を持って頂いていること、不思議な感じがいたします」と述べ、続けて、鳥インフルエンザやBSEといった感染症対策の充実を大きな目的に獣医学部の誘致に取り組んだが、文科省への申請は一向に通らなかったとして、「(前川氏の)『行政がゆがめられた』という発言は、私に言わせますと、少なくとも獣医学部の問題で強烈な岩盤規制のために10年間、我慢させられてきた岩盤にドリルで国家戦略特区が穴を開けて頂いたということで、『ゆがめられた行政が正された』というのが正しい発言ではないのかなと思います」と述べました。
 
 さらに、加戸氏は、四国では「獣医師が確保できない」現状もあったとして、国や専門団体が獣医学部誘致に反対することは「あまりにも酷い」と感じていたと説明し、その上で、「私の知事の任期の終わりの方に、民主党政権が誕生して『自民党じゃできない、自分たちがやる』と頑張ってくれた。(中略)ところが、自民党政権に返り咲いても何も動いていない。何もしないで、ただ今治だけにブレーキをかける。それが、既得権益の擁護団体なのかと、悔しい思いを抱えてきた」と訴えました。
 
 この答弁について、産経新聞、読売新聞、日経新聞は「行政がゆがめられた」と主張する前川氏に対し、加戸氏が「岩盤規制にドリルで穴を開けていただいた。『ゆがめられた行政が正された』が正しい発言ではないか」との発言を紙面に掲載しました。
 
 朝日新聞、毎日新聞は、前川喜平・前文科次官は、「行政がゆがめられた」という発言のみを紙面に掲載し、加戸守行・前愛媛県知事の「岩盤規制に国家戦略特区が穴を開け、『ゆがめられた行政が正された』というのが正しい」との発言を紙面に掲載しませんでした。
 
 ものの見事に、紙面が別れたのですが、公平な紙面はどちらでしょうか。
 
 獣医学部は、現在930人の定員ですが、1200人まで水増し入学が行われています。
 
 どちらの見解をとるにせよ、双方の意見を掲載するのが公平ではないかと思います。
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