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2015年~2017年バックナンバー

マンホールのふたはなぜ丸い

 平成26年11月5日、韓国の水原市の交差点で、横断歩道を渡っていた鄭さん(43歳・女性)が深さ約5mのマンホールに落ちるという事故がありました。

 

 事故は、鄭さんが横断歩道を渡っている途中、大通りの中間地点にあった長方形(横1m、縦0.5m×3)のマンホールの蓋が急に下に落ちて発生したそうです。

 


 こんな大きい長方形3枚のマンホールの下が、5メートルというのも「すごい」ですね。

 

 不幸中の幸いで、119番(韓国も日本と同じです)によって救助され、近くの病院に搬送され、現在、腰と足に痛みを訴えている程度で済んだそうです。

 

 マンホールのふたは、たいてい丸いですよね。

 その理由をご存じでしょうか。

 マンホールのふたが、マンホールの中に落ちたりしてはずれると、歩行者や自動車にとって大変危険です。

 工事中に落としたり、自動車の振動で動いたりして落ちる可能性があるからです。

 ですから、マンホールの中にふたが落ちないようにしなければなりません。

 

 マンホールを丸くして、ふたを丸く、マンホールと同一サイズ+αにします。

 ふたとなる円は、傾けようが何をしようが、直径より短くなることはなく、マンホールに落ちることはありません。

 

 マンホールのふたを四方形にするとします・
マンホールを長方形に、マンホールのふたも長方形にすると、マンホールの対角線は、マンホールのふたの長方形の一辺よりも大きいですから、斜めにすれば落ちます。

 三角形、五角形でも何角形でも同じです。落ちないのは丸だけです。

 なお、理論的には、幅が一定の図形であれば落ち込まないので、ルーローの三角形のマンホールも落ちません。ただ、こんな形のマンホールをつくる自治体はありません。

 

 ただ、マンホールが浅ければ、また、ボルトで留めるなど、振動程度ではずれない工夫をした上で、ふたが四角というのもあります。


 という常識は、韓国では通用しないようです。

 マンホールのふたを丸くするというのは、日本統治時代に実施していたはずですが、なぜマンホールのふたを丸くするのか、理由を忘れてしまったのでしょうか。

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