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2015年~2017年バックナンバー

北朝鮮への攻撃

 平成29年7月29日、アメリカの世論調査で55%の国民が北朝鮮の核開発を止めるために、北朝鮮を攻撃する案を容認していることが分かりました。
 
 共和党系のFOXニュースが、平成29年7月に実施した世論調査で、「核開発を止めるためには武力行使が必要」との回答が55%に達しています。反対意見の「外交手段だけで解決できる」は僅かに29%です。
 
  また、北朝鮮との戦争を懸念する声も68%となっています。

 日本はどうでしょう。
 
 日本には北朝鮮を攻撃する能力はありません。
 アメリカ軍頼みとなります。
 
 もっとも、アメリカの陸軍は韓国に駐留していますが、アメリカ空軍は日本の基地に配備され、また、アメリカ第7艦隊はハワイのホノルルに司令部を置く太平洋艦隊の指揮下にありますが、旗艦・司令部は、横須賀海軍施設を母港とする揚陸指揮艦「ブルー・リッジ」にあり、空母ロナルド・レーガンの母港も横須賀です。
 
 日本の世論調査はありませんが、アメリカ軍が北朝鮮を武力攻撃することを容認している人が多数ではないかと思います。
 
 今のうちなら、日本にミサイルが飛んできても、比較的少ない損害ですむでしょう。
 北朝鮮がアメリカ本土に核ミサイルを発射できる力を備えてしまうと、日本が核攻撃されても、アメリカが報復攻撃を行わない可能性がありますから、日本は、対北朝鮮でも自力武装の必要が生じ、また、場合によっては、核武装が議論の対象となってしまいます。

 もちろん、北朝鮮は、アメリカを挑発していますが、武力攻撃をしてほしいというわけではないでしょう。
 
 中国も、朝鮮半島有事となり、北朝鮮が壊滅してしまえば、緩衝地帯はなくなり、また、大量の難民が押し寄せますから、武力衝突は望んでいないでしょう。
 
 ロシアはわかりません。千載一遇のチャンスと狙っているかも知れません。

 問題は韓国です。
 
 首都ソウルは、ソウルは北朝鮮に近接していて、地政学的に極めて危険な都市です。
 
 分断国家は、通常、境界線(休戦ライン)から離れたところに首都をおきます。
 
 東西ドイツはボンとベルリン、南北ベトナムはハノイとサイゴン(現・ホーチミン)でしたね。
 
 北緯38度線の南北軍事境界線付近には、北朝鮮軍の長距離砲など300門以上がソウルを標的にしており、これらが一斉に火を吹けば、ソウル市民100万人に死傷者が出るといわれています。
 
 朝鮮戦争を経験していて、ソウルに首都をおいたままですから、他人迷惑なことです。
 
 漢江人道橋爆破事件という事件もありました。
 
 昭和25年6月25日、北朝鮮軍が北緯38度線を突破し、朝鮮戦争が始まりました。
 
 北朝鮮軍の奇襲に韓国軍は劣勢でした。
 
 昭和25年6月27日午前1時、韓国政府は非常閣僚会議で、ソウルを捨てて南にある水原への遷都を決め、当時の李承晩大統領はさらに南の大田に逃れました。
 
 ラジオは「国連軍が助けてくれるから安心しろ」と大統領の肉声を放送し続け、新聞は事実と異なる韓国軍の反攻を伝えていました。
 
 大統領が逃げ、国民をあざむき続ける中で、北朝鮮の南進を少しでも遅らせるため、韓国軍は、昭和25年6月28日午前2時30分ころ、ソウルを東西に流れる漢江の人道橋(人間、車用)を爆破しました。
 
 爆破当時に漢江橋には避難民が多数いました。
 
 橋の上に何人いたかは分からず、死体を収容したわけでもないので、いったい何人が無念の死に至ったのかは分かりませんが、少なくて500人、多くて1500人が命を失ったと推定されています。
 
 学習能力0ですね。
 
 自国民だけなら、まだ「まし」です。
 自分の政府を恨めですみます。
 
 アメリカ軍が北朝鮮攻撃をした場合、韓国のソウルに首都があるせいで、日本人やアメリカ人など外国人も巻き添えをくってしまいます。
 
 アメリカ軍の軍人はやむをえないのですが、家族はたまったものではありません。
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