西野法律事務所（法律問題のことなら大阪 弁護士会・西野法律事務所にご相談下さい)

私が、３年前に受任した債務整理事件があります。
　赤信号でわたっていたところ、居眠り運転をしていたトラックに衝突され大怪我を負ったため、借金が返済できなくなりました。現在も、通院しています。

　債務は約２００万円あったのですが、長期間入・通院治療をしていて、入・通院治療費、入院雑費、交通費、付添看護費などは保険会社から出るのですが、入・通院慰謝料は保険から支払われないため、債務以上の入・通院慰謝料として２００万円以上が払われることになりました。
　年金生活者です。仕事は、交通事故、高齢で職はありません。
　いずれ、生活保護を受給するでしょう。

　破産はできませんね。
　そこで、債権者の方々に、元金だけで示談の提案をしました。

　たいていは、事情を聞くと、気の毒に重い、元金だけですむ示談書を順調にかわしています。

　しかし、１社、クレディア（フロックス）だけは、遅延損害金まとめて払えと言うだけで、全く、こちらの事情を理解しようとはしませんでした。

　結局は、示談交渉は物別れ（担当職員は「上からの指示」というだけで、裁量権のある上司に代わってほしいといったのですが断られました）に終わりました。
　つまり、交渉の余地なしと言うことですね。

　結局は、当方が、元金のみの供託をすること、それ以上を求めるなら、クレディア（フロックス）が訴訟を提起して白黒をつけると言うことで話がまとまりました。
　法的意見が対立して示談不成立ですから、最終的に裁判所が判断します。

　第一、交通事故の入・通院慰謝料から、元金だけでも支払うというのが、かろうじて、私の弁護士としての良心に恥じない条件だったつもりですが（半分しか払わないと言う弁護士さんもいるでしょうね）、クレディア（フロックス）の担当者は、聞く耳など持たず「払え」の一点張りです。

　担当者は「強気」でしたね。私が電話を切る前に「もう少し話をしたそう」でしたが、他の事件のもあり電話を切りました。
　私は、元金を供託して、あとは訴訟を待つだけです。

　訴訟になれば（利子は２０万円未満です）、権利の濫用で勝訴できるのではないかと考えています。事情が事情ですし、裁判所は、結構、一般条項を簡単に使ってくれるものです。