旅・交通 バックナンバー1/2
関西3空港問題
関西の狭い地域に「関西空港」「伊丹空港」「神戸空港」が3つもあるということです。
関東では、関西の人口と比べものにならない人口がいるのに「成田空港」と「羽田空港」しかありません。
もともとは「伊丹空港」が唯一の空港で、国内線、国際線も離発着していたのですが、騒音問題で大がかりな訴訟になり、夜9時以降の離発着ができない「欠陥空港」となったたためです。
そのため、「伊丹空港」を廃止し、騒音問題が起きないよう、泉州の沖合に人工島までもうけて「関西空港」をつくり、国内線、国際線も離発着できる空港にしようということでした。
ただ「関西空港」は、関西圏居住者にとってあまりに遠いと感じられたため、関西在住の人から敬遠され、国内線は「伊丹空港」発着便が好まれ、「関西空港」発着便が敬遠されるということになりました。
「関西空港」が、あまりに遠いかどうかは疑問です。
「成田空港」は間違いなく遠いです。
しかし、関東圏の人たちは、通勤時間に2時間かけるという「辛抱強い」人たちですから、「成田空港」が遠くとも利用します。国際線だけということもあるでしょう。
「関西空港」は遠いでしょうか。
南海やJRは空港直結で、それなりの本数ありますし、所要時間は、南海難波駅からなら40分ちょっとですね。
伊丹は、時間を確実にするため、モノレールを使うと、梅田から30分ぐらい、なんばからだと関空と変わりません。リムジンバスは25分ではないかというのは机上の空論で、阪神高速池田線の渋滞を考えると、20分前のリムジンバスででるのが普通ですから、やはり、関西空港と変わりません。
私の事務所は大阪市北区にあり、大阪市役所から徒歩2、3分にありますが、「伊丹空港」に比べて「関西空港」が時間がかかりすぎるとは思いません。
東京や福岡なら、大阪市営地下鉄御堂筋線新大阪駅経由の新幹線でしょうし、それ以外で航空機を利用する路線なら、「関西空港」も「伊丹空港」もかわりません。
また、私の自宅は西宮市内にありますが、「伊丹空港」がそれほど便利だとは思えません。結構、時間がかかります。
「関西空港」が遠いかどうか考えると、渋滞知らずの阪神高速沿岸線がありますから、阪神西宮駅から55分、家から阪神西宮駅まではバスで20分、まあ、国際線や国内線の遠方に行くなら許容範囲内でしょう。
東京や福岡なら、三宮・新神戸経由で新幹線しか選択の余地はありません。
時間は、あまり問題ではないのかも知れません。
関西の人は、倹約家です。
実距離がある分、運賃は高いので、「関西空港」へのアクセスは「高い!」ということになります。これは間違いありません。
ですから、「関西空港」が敬遠されます。
国内線について、関西の人は「伊丹空港」を利用し、「関西空港」を利用しようとしませんから、「関西空港」の国内線は閑古鳥が鳴きます。
日本の航空会社両社とも、経営状態が非常に悪いですから、「関西空港」発着便は、飛行回数を減らしたり、飛行そのものをやめたりします。
ますます、「関西空港」は不便になっていきます。
有利子負債の返済は困難になります。
「神戸空港」は、「伊丹空港」が廃港になるという前提があり(というより、無駄な地方空港をつくりたがるという面もあるでしょうが)、「伊丹空港」の国内線部分が「回ってくる」という胸算用があったのだと思います。
一番、経済合理性のある案は、「伊丹空港」廃港でしょうね。
午後9時までしか離発着できないということですから、完全に欠陥空港です。
近接自治体も、「騒音」「騒音」と騒いでおいて、今になって「存続」というのはおかしいですね。
「関西空港」「神戸空港」ともに、需要さえあれば24時間離発着できます。
共倒れでしょうか。