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旅・交通 バックナンバー1/2

アンカレッジ経由便

アンカレッジ経由便で、ヨーロッパや北米に行ったことのある方は、ある程度の年輩の方だと思います。

 日本から、ヨーロッパへ行こうとすると、最短コースはロシア(旧ソ連)のシベリアを通るコースが最短となります。
 地球儀を購入し、日本のどこかの都市と、欧州どこかの都市を糸で結んで、糸を張ると、嫌でもロシアを通過します。
 メルカトル図法になれていると、奇異な感じがするかも知れません。
 100円ショップでも小さな地球儀が売られていることもあります。

 冷戦終結までは、軍事的理由が最大でした。

 ソ連は、外国籍の民間機が、モスクワ空港に着陸する場合は、ソ連領空の通過を認めていました。もちろん、軍事施設などをはずした特定のコースのみです。
 日本航空も、モスクワ着陸のヨーロッパの都市への飛行機便をとばしていましたね。

 ソ連無着陸の飛行機が問題です。
 軍事目的を持った航空機かも知れません。着陸しないわけですから、ソ連にはわかりません。
 ですから、ソ連領空を通過させませんでした。

 もちろん、航続距離が長く、ソ連領空を迂回してヨーロッパまで無着陸で飛べる機体もありませんでしたから、アンカレッジで給油してました。

 また、一時期、航続距離が長い飛行機が出来たので、フィンランド航空がソ連を迂回して成田とヘルシンキ間をノンストップで結ぶ便を開設した事もあります。
 ヘルシンキが一番近い旧・西側ヨーロッパの都市です。

 今なら、シンガポール・ニューヨーク間を18時間30分かけてノンストップで航行している定期便があります。

 冷戦終結の時に、所定の上空通過料を払えば、モスクワ経由便と同じく上空通過便を認めるようになり、飛行機の航続距離も伸びましたので、欧州へのノンストップ便が増え、今では通過便に対する便数制限もなくなったのでアンカレッジ経由の必要がなくなりました。

 ただ、ロシアの管制官の怠慢か嫌がらせで、離陸が遅れることがあります。
 ルフトハンザのフランクフルト行きに乗っていたとき、機長が、ドイツ語で「本機に問題があるわけではなく、ロシアの管制官が許可しないから飛べない」とアナウンスしていました。
 そのアナウンスは、英訳日本語訳はされませんでした。
 「業務連絡」「扱い」だったのでしょう。


 アンカレッジ経由は貨物便であれば現存します。

 また、アンカレッジ行きチャーター便もありますね。
 オーロラでも見に行くんでしょうか。

 ちなみに、アンカレッジ空港には、なんと「うどん屋」がありました。
 私は、行きの1回だけアンカレッジに寄っただけたので食べませんでしたが、帰りの旅客に食べる人はあったのでしょうね。
 いずれにせよ、「底の見えない」「関東」のうどんのようでしたから、私は、帰りにアンカレッジによっても食べていないでしょう。現実には、アメリカとカナダを1ヶ月旅行して帰国しましたから、アンカレッジに関係はありません。

 宇高連絡船のうどん屋と同じでしょう。
 橋がない時代は、単線の宇野線を降りて、すぐに連絡船に向かってかけだして、うどんを食べる四国人がいたそうです。

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