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旅・交通 バックナンバー2/2

ハブ&スポーク

航空業界で「ハブ&スポーク」というシステムがあります。

 自転車の車輪を思い浮かべてみてください。
 「ハブ」とは車輪の中心の太くて丸い部分のことで、そこから何本もの「スポーク」が伸びて車輪を支えています。

 つまり「ハブ&スポーク」システムとは、空路の拠点となる空港(ハブ)を建設し、そこから周辺都市へ放射状にルート(スポーク)が伸びるよう航空網を整備しようという構想のことをいいます。

 もともと、アメリカで始まりました。
 あちらこちらの空港からの飛行機を同時刻にハブ空港に到着させ、短時間で旅客と荷物が乗り換え、ほぼ同時期.に別のスポークに乗せて、目的地の空港まで送り届けます。
 たとえば、日本の団体さんが、ニューヨークやロサンゼルス行きに乗るならわかるのですが、シカゴ・オヘア空港行きとか、デトロイト空港行きとか、観光地でも何でもないところに飛んでいきます。
 この場合、シカゴ・オヘア空港とか、デトロイト空港はハブ空港です。多くの場合、目的地ではなく中継地です。

 成田空港や関空は、それ自体が出発地・目的地という観光客もいるのですが、ある意味では、ハブ空港(中継地点)の役割も果たしています。たとえば、アメリカの各都市から、アジアのさほど大きくない都市に行く場合、アメリカ各都市からの直行便はありませんが、成田空港や関空からの直行便はあるので、成田空港や関空をハブ空港として利用するのです。

 成田、関空、セントレアの各空港からリムジンバスで行ける範囲に住んでいる人は、海外旅行をするにあたって幸せです。
 よほど変わった目的地でなければ直行便が飛んでいます。

 そうでない人は、新幹線や国内線で、成田、関空、中部の各空港に行き、そこから各国に飛ぶのですね。
 夕方や夜出発の午前帰りのツアーなどは、時間をもてあましているが、ともかく安くいきたい学生さんたちだけかと思ったら、地方在住者(一応「成田、関空、セントレアの各空港からリムジンバス・近郊電車で行ける範囲に住んでない人」と定義しておきます)の参加者が多いそうです。そこから、各地方へ、もう一旅行しなければなりません。
 日本の空港近くに前泊、後泊するためのホテル利用者の多くは、外国人ではなく、地方在住者ですね。自宅を出発していたのでは目的の飛行機に間に合わない、目的の飛行機から降りたときは、自宅の最寄りの空港への飛行機の便がないなど・・
 到着時間を異様に気にするのも地方在住者です。


 ということで、 「日本の地方空港からの海外便」 をみれば、地方空港から、ソウルや上海行きの便があることに気付きます。
 近くの空港からノンストップで世界中のまちに飛んで行ければ、こんな便利なことはないわけですが、まぁ、ありえない話でしょう。

 ソウルや上海が目的の、海外旅行初心者もいるのでしょうが、ソウルや上海をハブ空港として利用して、全世界に飛立つ人もいるのでしょう。

 もっとも、一般に、中国人や韓国人は、結構大声でしゃべってうるさいです。
 私は、韓国や中国の飛行機を利用するときは、そこが目的地です。
 いくら安くても、そこから何時間も、中国人や韓国人と一緒に乗っている気にはなれません。
 関空まで、リムジンで1時間強のところに自宅があり、やはり、電車で1時間のところに勤務先がある私は「恵まれている」のでしょう。

 でも、成田空港が利用できる人がうらやましいですね。
 「秘境」はどうでもいいですが、ニューヨーク直行便くらいはほしいですね。また、ロンドンの直行便もなくなります。やはり、関西はビジネス需要が成田に比べ少ないこと、経済的な地盤沈下が原因でしょうね。

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