2014年バックナンバー
司法試験予備試験
合格率は3.4%で、前年より0.4ポイント下がりました。
実質的に「昨年どおり」ということでしょう。
司法試験予備試験合格者は法科大学院を修了しなくても、司法試験の受験資格が得られます。
法科大学院や大学(学部)に在学中の現役学生は計282人で、合格者全体に占める割合は79%と前年(77%)から微増しています。
予備試験は、「建前として」、経済的事情などで法科大学院に通えない人のための例外的な制度として始まりましたが、法曹界への最短ルートとして現役学生が受験する傾向が鮮明になっています。
合格者の内訳は男性319人、女性37人。平均年齢は27.2歳(平成26年末時点)で、最年少は20歳、最年長は67歳でした。
20歳というのは、早生まれの大学3年生でしょう。
私が司法試験に合格した昭和52年当時ころから、大学3年で司法試験に合格する学生はいました。大学1年生から勉強をしていれば、不可能ではありません。
もっとも、大学中退というわけにはいかないでしょうから、平成29年12月(大学卒業後1年8か月)に法曹資格を得るということになるかと思います。
昔と、ほとんど変わりませんね。
予備試験合格者は、平成27年以降、5年以内に5回まで司法試験を受験できます。
平成26年の司法試験では、予備試験を経た受験者の合格率が66.8%と、全体(22.6%)を大きく上回っています。
「司法試験予備試験は抜け道?」をご覧ください。
予備試験は、経済的理由などから法科大学院に通えない人を想定して導入されましたが、現役学生が法科大学院での勉強を省略するための「抜け道」となっている実態が改めて浮かび上がりました。
最初から、わかっていたことでした。
「司法試験予備試験」に記載しているとおりです。
私は、22歳で司法修習生になっていますし、それで実務上不自由はないわけですから、2年の法科大学院生活は「無駄」だと思います。
司法修習は2年から1年になっていますが、法科大学院で、司法修習に代わるだけの実務上の知識・経験が得られるわけではありません。
法科大学院卒業者が「優秀」というわけでもありません。
むしろ、逆かもしれません。
法科大学院などいらないでしょう。
平成26年の司法試験では、予備試験を経た受験者の合格率が66.8%と、全体(22.6%)を大きく上回っています。
本来は、予備試験からの司法試験の合格率と、法科大学院からの司法試験の合格率が等しくなるように、予備試験の合格者が決められるべきものです。
予備試験の合格者の少なさは、法科大学院の「既得権益」と、法科大学院在学生と卒業生を守っているということになります。
仕方がないのかもしれませんが・・・