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2013年バックナンバー

手配旅行とパック旅行

平成25年2月12日、グアムで無差別殺傷事件がありました。

 被害に遭った人の半分程度は、旅行会社の「パックツアー」による参加で、残りの半分程度は、インターネット経由の「手配旅行」で現地を訪れていたそうです。

 「パックツアー」は「主催旅行契約」と呼ばれ、「手配旅行」は「手配旅行契約」となります。

 「パックツアー」=「主催旅行契約」と「手配旅行」=「手配旅行契約」の違いは何でしょう。

 「パックツアー」=「主催旅行契約」は文字どおり、旅行を「主催」します。
 旅行会社は、当初の通りの旅行サービスを提供できるように手配し、旅程を管理する義務があります。
 航空会社、ホテルのオーバーブッキングなどのアクシデントに対し、代替ホテルや代替航空便の手配の「努力」はしてくれます。
代替ホテルの手配をしてくれるといっても、代替ホテルに空き部屋があるとは限りません。よほどのことがない限り、およそ、その地域のホテルがすべて満室ということきないでしょうから、野宿をする心配はないと思います。
 代替航空便といっても、もともと、団体用のチケットですから、他の航空会社の便に振替えてくれるわけではありません。航空会社によっては、翌日になったり翌々日になる可能性もあります。
 「特別補償」や「変更補償金」という「賠償金」をもらえるだけです。

「手配旅行」=「手配旅行契約」は、文字どおり、航空便やホテルの予約の手配をするだけです。
 手配が完了して、航空券やホテルバウチャーを引渡した後は、旅行会社のミスでもない限り、航空会社、ホテルのオーバーブッキングなどのアクシデントが発生しても、旅行者の自己責任の範疇で処理することになります。
 以下の条件を満たしていれば、通常、旅行者で対処可能でしょう。
 そして、以下の条件を満たしていない限り、「パックツアー」が安心ですね。
 1 旅慣れていること。
 2 語学力に自信があること(ハワイ、グァムなど日本語が通じる国・地域を含む)。
 3 治安がよい国であること。


 なお、すべての点で、パック旅行が優れているというわけでもありません。
 まず、旅行業者の責任範囲が広いだけ、割高となります。
 ツアーの場合、自分たちが入国手続きが終わっても、そのバスでホテルまで送る予定の旅行者全員の入国審査が終わって荷物を受取ってからバスに乗るまで出発しません。
下手をすると、次に到着する飛行機の便との間隔が短い場合など、その便の人を待つため、1時間程度待たされることもあります。
 あちらこちらのホテルをまわっていくこともあります。


 ちなみに、航空会社のサイト等で航空便を予約し、ホテル予約サイトでホテルを予約し、空港・ホテル間は、リムジンバスやタクシーで移動する「個人旅行」という手もあります。
 一番簡単なんですが、そうもいかないという人もいるようです。


 なお、「パックツアー」であれ「手配旅行」であれ「個人旅行」であれ、飛行機が落ちる確率は平等です。
「パックツアー」であれ「手配旅行」であれ「個人旅行」であれ、バスなどの自動車事故や鉄道事故にあったり、無差別殺傷事件にあったりする確率は平等です。
 身元確認が早くなるか遅くなるか程度の差ですね。
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