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2013年バックナンバー

ミサイルからの防衛手段

自由民主党の石破幹事長は、平成25年4月14日のテレビの番組で、北朝鮮の弾道ミサイルによる攻撃などを未然に防ぐための「敵基地攻撃能力」について、政府・与党内で早急に検討するべきだとの考えを示しました。

 北朝鮮から日本にミサイルが飛んできた場合、海上自衛隊のイージス艦から、迎撃ミサイルSM3で迎撃し、迎撃しそこなった場合、航空自衛隊の地対空誘導弾PAC3で迎撃するということになっています。

 発射されたミサイルを迎撃する手段として自衛隊が保有するのは、以上2つだけです。

 北朝鮮のミサイルは、いつ、どこから、どこへ向かって、いくつ発射するのか、事前にわかっていません。
 わかっているのなら、迎撃して成功する確率は比較的高いともいわれていますが(本当かどうかは、わかりません)、わからないなら、迎撃は難しくなります。

 北朝鮮の発射するミサイルが、1発や2発なら、どうにかなるかもしれませんが、北朝鮮が保有する日本を射程内に収める中距離弾道ミサイルのノドンは、100基以上が実戦実践配備済みとの観測もありますし、その発射台は、固定式ではなく、位置の特定が困難な移動式とされています。

 10発も20発も発射してくれば、SM3やPAC3で、すべて迎撃することは無理ですね。


 ということは、ミサイルが発射される前に、ミサイル基地を攻撃しないと、国民の生命身体を守ることができません。

 政府は「他に手段がない場合」は、相手基地を攻撃することも憲法が認める自衛の範囲に含まれる、との見解を示しています。

 考えてみれば、相手がピストルを発砲するまでは、何も自衛行為をできないというのではおかしく、ピストルの引き金に手をかけた時点で発砲しても自衛行為ですね。


 しかし、実際、相手基地を攻撃する能力はありません。

 もともと、自衛隊は「日本の国土を守る」ということになっていて、敵の戦闘機や艦船が近づいてきて攻撃してきたら撃退する能力しかありません。
 弾道ミサイルが飛んできたときに「どうする」ということは考慮されていませんでした。

 ミサイルが発射される前に、相手基地をどのように攻撃するかということは検討されるべきでしょう。

 もっとも、アメリカが日本に、どれだけ偵察衛星からの情報を渡してくれるかということから考えなければなりません。
 日本の偵察衛星は全く不十分です。

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