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2013年バックナンバー

徒歩13分

バスに乗ると、停留所のアナウンスのあとに、CM(「次は○○です。○○医院には、次の停留所が便利です」など)が流れることがあります。

 私は、翌日の重い記録をもっていたり、をどしゃ降りの日くらいしかバスは利用しません。
 たまたまバスに乗っていると 「平成25年10月分譲開始予定の『○○西宮甲陽園』には次の停留所が便利です」というCMが流れました。建ってもいないのですが、バスに乗車している近所の人が、モデルルームに来てくれることを期待しているのでしょう。

 「○○西宮甲陽園」で検索してみました。歴史のある「はり半」という旅館の跡地です。

 甲陽園駅から「徒歩13分」と書かれています。
 不動産広告の「徒歩1分間」は「80メートル」ですから、1040メートルとなります。

 「うーん」と考込んでしまいました。
 地図には高低差が書かれていませんから、地図からすると、確かに1キロメートル程度です。
 形式的には、誇大広告ではなさそうです。

 ただ、最短距離の道を13分で歩けるのは、陸上選手くらいだと思います。
 最短距離の道は、上がったり下がったりの傾斜がきつくて、とても歩こうという道ではありません。

 「徒歩でも13分という便利な立地にありながら、シャトルバスを運行。総232邸のビッグプロジェクトであるからこそ実現できたサービスと言えます。運行ダイヤ等、詳細については係員にお尋ねください」とあります。

 このマンションは、「徒歩13分」という甲陽園駅まで、シャトルバスを運行するということになっています。

 平坦、あるいは、若干の起伏のある道なら、「徒歩13分」というところに、シャトルバスを運行することは考えられません。
 また、阪神バス停留所から近いところなら、バス○分、徒歩○分と書くのでしょうが、バス停留所からも距離があり、歩こうにも起伏が大変そうな位置です。ちなみに、阪神バスも、朝夕を除き、頻繁には走っていません。
 ですから、シャトルバスなのでしょう。

 ちなみに、夙川駅、苦楽園口駅、甲陽園駅を結ぶのは阪急甲陽線ですが、甲陽園駅や苦楽園口を走っているのは阪神バスです。
 その昔、鉄道は阪急、バスは阪神と「なわばり」を決めた経緯があります。ですから、阪急電車で駅に着き、バス利用者は、そこから阪神バスに乗るということになります。

 私なら、こんな物件は買いません。
 一戸建てならともかく、マンションは、駅に近い物件でないとマンションの意味がありません。
 恐らく、売却しようと思っても、駅から歩けないような中古マンションに、まともな値段はつかないでしょう。

 住居表示は「西宮市甲陽園」と、一見よさそうに見えますが・・

 ちなみに、甲陽園の土地一般にいえることですが、必ずしも高くありません。
 ですから、私は、西宮市甲陽園に、猫の額ほどの土地を購入して、ウサギ小屋を建てて住んでいます。

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