2013年バックナンバー
アシアナ航空の事故
アシアナ航空214便には、乗客291人と乗員16人が搭乗していて、乗客291人のうち、中国人が141人、韓国人77人、米国人61人だったそうです。
中国人が141人のうち36人は、山西省太原市の高校生や教師らで、サマーキャンプに参加するため渡米する途中だったようです。
死亡された2名は、将来ある高校生だったそうで、ご冥福をお祈り致します。
なぜ、中国人が、韓国人よりも多く、アシアナ航空に搭乗していたのでしょうか。
中国人が最近、韓国のソウルにある仁川国際空港を経由して、米州や欧州に向かうケースが増えています。
北京や上海など中国の大都市にもアメリカやヨーロッパへ向かう直航便が多くあります。
しかし、北京や上海など中国の大都市からの直行便より、韓国航空会社の航空機で、仁川空港を経由した方が航空運賃が安いそうです。
アシアナ航空のウェブサイトで販売されている上海-サンフランシスコ往復便のエコノミークラスのチケットの最安値は4800人民元(約7万9000円)、方、国営の中国東方航空のウェブサイトによると、直行便のチケットの価格は約7600元(約12万5000円)となっているそうです。
中国と韓国の経済的な勢いの違いがあります。
一昔前には考えられなかったことです。
また、韓国は、自国をハブ空港(中継空港・乗継空港)にして、ゆくゆくは自国の観光をゆっくりしてもらおうという政策をとっています。
観光名所の多いとははいえないシンガポールなどと同じ政策です。ヨーロッパでは、フィンランドのヘルシンキ、オランダのアムステルダムも同様の政策をとっています。
日本人旅行客でも、アメリカやヨーロッパ、とりわけヨーロッパ方面の旅行客は、大韓航空やアシアナ航空を使う人が多くいます。
成田空港、羽田空港、関空、中部空港あたりなら、アメリカやヨーロッパに結構な数の便が飛んでいます。直行便が便利ですね。
しかし、地方空港(関空や中部空港も、最も広い意味での「地方空港」です)、例えば、結構大きい地方空港、例えば、札幌空港、仙台空港、福岡空港、那覇空港、あるいは、静岡空港、熊本空港、那覇空港、宮崎空港、松山空港、高松空港、米子空港、富山空港などの利用者は、アメリカやヨーロッパに行こうとすると、直行便がアマ線から、成田空港、羽田空港、関空などで乗継がなければなりません。
大韓航空やアシアナ航空のソウル便は、札幌空港、仙台空港、福岡空港、那覇空港、静岡空港、熊本空港、沖縄空港、宮崎空港、松山空港、高松空港、米子空港、富山空港などに飛んでいますし、大韓航空やアシアナ航空は、ソウルからはアメリカやヨーロッパの各都市に結構な数の便を飛ばしています。
地方空港からの人にとって、成田、羽田、関空などで乗継ぐのも、ソウルで乗換えるのも手数が変わらないといいますか、むしろ、ソウルで乗継いだ方が、時間的に便利なことがあります。
日本航空や全日空、アメリカ系やヨーロッパ系の航空会社の航空運賃より、大韓航空やアシアナ航空が安いですから、地方空港発の人は、成田空港、羽田空港、関空を避けて、大韓航空やアシアナ航空に乗ってアメリカやヨーロッパに行くようです。
海外ツアーをみれば、関空発のツアーは、大韓航空やアシアナ航空の乗継はあまり使いませんが(安いツアーは、ヨーロッパ芳名なら、エミレーツ航空、トルコ航空など、アメリカ方面なら台湾のチャイナエアラインなどを使います)、地方空港発のツアーは、大韓航空やアシアナ航空を乗継ぐのは結構あります。
やはり、韓国の航空機といえば「事故」が頭をよぎります。
日本航空や全日空など、日系航空会社の死亡事故は、昭和60年8月12日、ダッチロールのうえ、御巣鷹山につっこんだ日本航空機が直近となります。30年くらい、死亡事故はないようです。
韓国の航空会社の事故は、旅客機事故としては、平成9年、グアムで発生した大韓航空ボーイング747機墜落事故以来16年ぶり、貨物機事故は、平成23年に、済州島南西海上に墜落して乗員2名が行方不明となったアシアナ航空の747-400の墜落事故があります。
平成に入ってからも、アシアナ航空機の木浦空港近隣墜落事故(平成5年)、前記の大韓航空機のグアム墜落事故(平成9年)、大韓航空機の上海空港離陸事故(平成11年)など、結構、航空機事故は多いようです。
アメリカやヨーロッパに行くのに、わざわざ韓国の航空機に乗る必要はありません。
関空を例にとると、ソウルは日本航空1日1便、全日空1日1便、釜山行きはなしです。
日本航空は、大韓航空とコードシェアし、全日空はアシアナ航空とコードシェアしていますから、航空券は、日本航空や全日空のサイトで買えますね。。
現実に運行しているのは、韓国の航空会社が圧倒的ですから、韓国の航空会社の航空機に乗らざるをえない場合もありそうです。