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2013年バックナンバー

誤植

中国福建省アモイの地元紙・海西晨報が、平成25年6月26日付の紙面の1面トップ記事の見出しで、習「近」平・共産党総書記の名を習「進」平と誤記しました。

 「近」と「進」は中国語で発音が同じだそうです。
 海西晨報は「単純ミス」と釈明しました。
 香港の人権団体・中国人権民主化運動ニュースセンターは、平成25年6月27日付編集者2人が停職になったと伝えました。

 すごい話です。

 洋の東西を問わず、王室や政府に関する誤植では厳しい措置が取られることが多いといわれています。
 政教分離が徹底していない国は、「宗教関係」の誤植も厳禁です。


 なお、中国を「野蛮な国」と笑いとばせるでしょうか。

 戦前の皇室関係に同じような話があります。

 昭和17年、富田常雄氏の著書である「軍神杉本中佐」を童話春秋社が発行したのですが、天皇「陛」下を、天皇「階」下と誤植した童話春秋社はこのために出版停止の憂き目に遭ったそうです。

 「校正おそるべし」をご覧下さい。


 なお、「出版停止」や「停職」ということがなくても、誤植は失礼にあたります。

 私の名前を、西野「佳」樹ではなく、西野「桂」樹と誤記されることは、しばしばあります。
 私は、あまり気にしないタイプです。


 なお、一般的論として、仮に誤植があった場合、発行前でしたら、訂正の紙を本や冊子にはさんだりすることもありますし、発行後でしたら、後日「訂正とお詫び」を、本や冊子に掲載します。

 かつて、大阪弁護士会会報の、印刷後、発行前に人名を誤記していたことに気付きました。
 通常なら、訂正の紙を冊子にはさみます。
 

 具体的には「鬼頭判事」とすべきところ、「姓」の部分を、他の「同じ読み」の漢字に誤植したそうで、内容が内容だけに、本文そのまま、訂正個所一覧表で訂正というのでは失礼すぎる、また、品位を欠くということで全部印刷しなおしたそうです。
 冊子は、8頁が1枚だったり、16頁が1枚だったりします。
 手数を考えると、一部訂正は難しく、全部印刷するはめになったそうです。

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