本文へ移動

2013年バックナンバー

スペック

 

 「スペック」という言葉をご存知でしょうか。

 スペックとは、英語で spec (specification)のことです。

 日本語に訳せば「仕様」です。

 通常は工業製品です。

 自動車ならば、馬力は何馬力、燃費ならば、リッターあたり何キロメートルと、カタログに掲載されているのが、「スペック」です。
 パソコンなら、CPUの種類が何か、速度はどれくらいか、メモリはどれだけか、HDDはどれだけかと、カタログに掲載されているのが、「スペック」です。

 人間に使われるようになってきています。


 近ころ、法律事務所が、修習生をイソ弁に採用しようとするとき、「スペック」を考慮するということを聞きました。

 私は、イソ弁を採用したことがありません。
 ですから、あくまで、ネットなどからの「伝聞」です。

 法律事務所が、イソ弁に採用しようとするとき、重視する修習生の「スペック」は以下のようなものらしいです。なお、協調性、人柄、やる気などは、客観的ではないので「スペック」とはいえないようです。

年齢
出身大学(学部と法科大学院)
司法試験の合格までに、不合格ということ、「受控え」(5年に3回までしか受験できません。不合格1回とカウント)をしていることの有無
司法試験の成績(合格者2000人中何番か、2回試験=修了試験の成績がわかる前に内定をしますから、2回試験の成績は含まれません)
年齢
性別

 そういえば、今にはじまったことではありません。
 また、法律事務所に限りません。

 私が裁判官になったとき、裁判所は「上記のスペック」+「2回試験の成績」-「性別」で採用したようです。裁判官は、女性歓迎です。一般に、まじめですし、良くできます。
 痴漢や盗撮で逮捕されることもないし・・というのは冗談です。

 もちろん、司法研修所、実務修習地の指導官により、協調性、人柄、やる気などは審査されていました。
 実務修習地では、部長が採点するわけですが、実際の指導は他の裁判官がすることがあるわけで、私自身も、意見を求められたことがあります。

TOPへ戻る