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2013年バックナンバー

中国の防空識別圏(ADIZ)

平成25年11月23日、中国が設けた沖縄県の尖閣諸島を含む東シナ海上空の防空識別圏(ADIZ)を設定しました。

 中国が東シナ海に設定した防空識別圏について、中国の軍事専門家は、平成25年11月26日までに、外国機の圏内侵入に対しては、中国軍の防空ミサイル網が警戒態勢を取ると警告しました。
 中国国防大学の孟祥青教授(上級大佐)は、中国中央テレビ(CCTV)に対し、「外国の飛行機がわが国の防空識別圏に入れば、私たちの防空ミサイル部隊も警戒状態に入る」とも語っています。
 また、中国空軍の申進科報道官(大佐)は「中国人民解放軍は防空識別圏をコントロールする能力がある。安全を保障するため脅威に応じて適切な措置を取る」と述べています。


 そうこうするうち、平成25年11月26日、アメリカ国防総省は、中国が設けた沖縄県・尖閣諸島を含む東シナ海上空の防空識別圏を米軍機2機が事前通告せずに訓練飛行したと明らかにしました。

 爆撃機は、グアムのアンダーセン空軍基地から飛立ち、核爆弾も搭載できるB52です。
 今回の飛行では爆弾を積まず、戦闘機の護衛もなしに飛行したそうです。
 戦闘機を飛行させると戦闘機どおしの争いとなる可能性があります。
 もっとも、本当に、F22などのステルス戦闘機が飛んでいないかどうかは、アメリカだけしか知りません。

 中国側からの警告や航空機による緊急発進(スクランブル)はなかったと発表されました。


 B52爆撃機は、ステルス製など全くない大きな爆撃機ですから、レーダーでとらえるのは難しくないはずです。
 B52爆撃機は、速度も速くなく、丸腰(護衛機なし)だったわけですから、中国が本気になれば、撃墜しようと思えば撃墜できないことはありません。
 B52爆撃機の操縦士も怖かったのではないでしょうか。


 それにしても、中国が「外国の飛行機がわが国の防空識別圏に入れば、私たちの防空ミサイル部隊も警戒状態に入る」「中国人民解放軍は防空識別圏をコントロールする能力がある。安全を保障するため脅威に応じて適切な措置を取る」といっていたのは何だったのでしょう。


 アメリカには、ステルス機能を持つB2爆撃機を、アメリカ本土から東アジアまで飛ばして悠々帰還させることができます。空中給油はするのでしょうが。
 現在、B2爆撃機はグァムのアメリカ軍基地にも、配置されることがあります。
 もちろん、B2爆撃機は核爆弾を落とせます。
 レーダーに写らないわけですから、どこの国も迎撃は不能で、やりたい放題となります。

 アメリカは、平成25年3月28日、B2爆撃機2機が28日、アメリカ本土から6500マイル(1万0460キロメートル)飛行させ、演習弾を海中に投下して、北朝鮮を威嚇しました。

 また、F22ステルス戦闘機は沖縄に配置されていますし、B52爆撃機はグァムに配置されています。


 なお、中国は、約1兆2680億ドルのアメリカ国債を保有していますが、アメリカとの戦闘になれば、103兆円が没収、返済は永久に受けられなくなります。


 中国は、アメリカの「本気度」をためしたのでしょうね。
 日本の戦闘機と中国の戦闘機が、偶発的に戦うことになれば、アメリカは戦争に巻き込まれかねません。
 また、沖縄県の尖閣諸島が中国の管理下に入れば、中国の潜水艦の外洋での活動が容易になります。


 ところで、日本は、なぜアメリカ相手に戦争をしたのか不思議ですね。
 恐らく、アメリカに対し、本気で宣戦布告したのは日本くらいでしょう。
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