本文へ移動

2013年バックナンバー

中国のフィリピンへの人道支援

平成25年11月7日前後に、台風30号が、フィリピンを襲いました。

 米国は2000万ドル(約20億円)、英国は1600万ドル(約16億円)、日本は5000万ドル(約50億円)+救援物資6000万円相当、、オーストラリアは3000万ドル(約30億円)、カナダは500万ドル(約5億円)の支援を表明しています。

shien.jpg

 一方、中国は、支援額が、中国赤十字分を合わせても20万ドル(約2000万円)の支援を表明するにとどまりました。
 米誌タイムなど欧米メディアは、世界第2位の経済大国が示した、20万ドル(約2000万円)の支援額を「取るに足らない」と非難しました。
 中国政府は、平成25年11月19日までに、追加で約160万ドル分の救援物資の支援を発表しました。

 中国の20万ドル(約2000万円)では、アメリカ、日本、英国と2桁違います。

 理由は、わかりやすいですね。
「南シナ海でのフィリピンとの領有権争いをしている」→「フィリピンは敵だ」→「フィリピンの災害などに出す金などない」ということですね。


 「嫌な国だが外交はできる」というとおりどおりで、考え方はある意味合理的です。
 大人げないのと、国際世論を無視するとどうなるか分かっていないということだけです。考え方自体は合理的ですから、外交はできるでしょう。


 「交渉もできない国」はどうでしょう。

 韓国は、フィリピンに、500万ドル(約5億円)を支援することを決めました。
 朝鮮戦争の際に、韓国(厳密には国連軍)と一緒になって戦ってくれたフィリピンに対する支援としては少ないですね。
 財政危機に陥っている、遠く離れたギリシャやポルトガルよりも少ないことになります。

 その後、韓国は、それとは別に、平成26年から3年分割で2000万ドル(約20億円)を支援することを発表しました。
 
 韓国の問題は、支援するといっておいて、現実にわずかしか支援しない「空手形」を出すことです。

 平成16年12月26日、スマトラ沖で、マグニチュード9.1の大地震が発生しました。
 韓国政府は、当初、500万ドルの救援金を出すことを考えていましたが、日本が、5億ドルの緊急支援を決定すると、当時の潘基文外交通商部長官=外務大臣(現・国連事務総長)が主導して、3~4年間に分割して、5000万ドル以上の救援金を提供すると述べました。

 日本の10分の1ですが、経済力を考えると妥当なところでしょう。
 
 「現実に」「支払ったら」のことです。
 「カード大国」の韓国のことですから、3~4年間に分割はやむを得ないでしょう。

 韓国は、後に、610万ドルへの減額を発表しました。
 それも、支払いが完了しているのは295万ドルで、残り315万ドルはまだ支払っていないうえに支払う様子もない状態です。

 韓国は、朝鮮戦争の時に大恩あるフィリピンに500万ドル(約5億円)を支援するといっていますが、現実の支援額がいくらになるかはわかりません。

 本当は、最初から支援する気がない金額をいわない方が賢明というのが常識的ですが、そうは考えないのでしょうね。

TOPへ戻る