本文へ移動

2013年バックナンバー

日本のLCCの将来

平成25年3月1日、格安航空会社(LCC)であるピーチ航空が、就航1周年を迎えました。

 累計150万人を突破したそうです。

 ピーチ航空の井上CEOは「飛行機に乗ったことがない人もかなり利用している」と話しています。
 既存の航空会社との「共食い」を恐れる声もありましたが、通常のビジネスマンは利用しないと思います。
 早朝便はいいですが、遅くなるほど延着率は高まります。
 「ねらい目」は、早朝便と断言する評論家もいます。

 直近の搭乗率は77%程度と、目標の70~75%を上回る。LCCの採算ラインは、「搭乗率で7~8割」(業界関係者)とされており、これをクリアしているとも言われています。

 日本の格安航空会社(LCC)の未来については、いろいろ言われています。

 現時点では、成功しているように見えます。
 主たる空港として、関西国際空港を利用していることは大きいでしょう。
 成田空港などを主たる空港としていたのでは「門限切れ」で「欠航」ということが多くなるでしょうが、関西国際空港は24時間空港です。

 ただ、早朝、深夜のアクセスとなると問題も多いですね。

 午前6時台にチェックインが必要なピーチ航空の便は7便で、最も早いのは午前6時10分までの台北便で、大阪都心部からの公共交通機関で間に合うのは梅田からのバスしかありません。

 だからといって、空港近くのホテルに宿泊していたのでは、何のための「格安航空」かわかりません。

 また、到着便も、22時台という便もあり、延着した場合、延着時間によっては、終電、終バスに間に合わない可能性もあります。
 間に合ったとしても、梅田駅までで、そこからタクシー利用ということでしたら、何のための「格安航空」かわからなくなります。

 始発の電車バスの運行を待って、関西国際空港のターミナルのベンチで夜を明かす人もいるようです。
 1日平均80人ということですから、多いのか少ないのかわかりませんが・・
 深夜帰れなくなるなった人もいるでしょうし、早朝の便に間に合わないという人もいるでしょう。

 ピーチ航空は「早朝、深夜便充実を鉄道会社、バス会社に働きかけたい」としていますが、採算があう、あわない粟内を判断するのは鉄道会社、バス会社です。
 恐らく、採算はあわないでしょう。
 すべての便が定刻通りつけば、大阪方面行きの鉄道、バスは「閑古鳥」がなきます。

 ホテル日航関西空港はピーチの乗客の宿泊料を2~3割値引くプランを用意しているそうですが、元の値段が高いですね。

 関西国際空港対岸にあるホテルなどは、「午後11時チェックイン、午前5時チェックアウト」で1泊3000円(4人相部屋)のプランなども用意しているようです。
 これは、出発客目当てですね。
 すべての便が定刻通りつけば、宿泊客はいなくなります。

 泉佐野市で、送迎つきのカプセルホテルを経営すれば「もうかる」かも知れません。
 ただ、出発客のみにいえることで、すべての便が定刻通りつけば、予約なしの宿泊客は見込めません。
TOPへ戻る