2013年バックナンバー
放射性汚染水の増加
原子炉建屋内の放射能汚染水を取除いてためる貯蔵エリアも報道陣にオープンにされました。
巨大なタンク群がみえます。放射能汚染水を1個約1000トン貯蔵しています。愛称「セントン」だそうです。
第1~4号機の建屋内には事故直後に溶けた燃料を冷やした大量の水に加え、1日約400トンの地下水が流込んでいます。
地下水流入を阻止できる、有効な手だてはないそうです。
ということは、放射性物質に汚染された水はどんどん増えていきます。
保管中の汚染水は26万立方メートルだそうです。
稼働中の淡水化装置では放射性セシウム以外は除去できません。
つまり、放射性セシウムを除去した放射能汚染水がタンクに貯まっていきます。
多核種除去設備(ALPS)という放射能除去装置が準備されています。
1日約500トンの処理能力があり、汚染水浄化の切札と言われていますが、廃棄物保管容器の強度不足が判明し、今も稼働に至っていません。
なお、保管中の汚染水は26万立方メートルとして、今、ALPSが稼働しても、1日約400トンの地下水が流込んできて、1日約500トンの処理ですから、差引1日100トンの処理、2600日かかりますね。
また、たとえ、ALPSが稼働しても、処理後の水には除去できない放射性トリチウムも残ります
東京電力は希釈した上で、海洋放出を検討していますが、漁業関係者を中心に反発は必至です。
といいますか、本当に海中放出していいのでしょうか。
保管中の汚染水は、前記のとおり、現時点で26万立方メートル。貯蔵容量はあと6万立方メートルしか余裕はありません。
東京電力は、平成26年前半までに約8万トンのタンクを増設し、敷地を造成して平成27年度までに計70万トンの容量を確保する計画です。
タンクは既に敷地を埋め尽くすように並んでいて、用地に余裕があるようには見えません。
地盤調査の必要があり、70万トンを現時点で確保できる見込みもありません。
一体、どうするつもりなのでしょう。