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よもやま話 バックナンバー2/2

校正おそるべし

タイトルは「後世おそるべし」の誤植ではありません。

  秋田県職員が「天皇皇后両陛下訪問」の案内状で、「悪天候」を「悪天皇」と誤記して、訓告処分を受けたそうです。

 もっとも、不敬罪の存在した戦前には「天皇陛下」を「天皇階下」と誤植したために、出版停止をくらったとか、責任者は免職になったという話を聞いたことがあります。
 確認したわけではありませんが・・

 記載ミス、校正ミスというのは、「人間が神でない」以上仕方がないですね。
 私のホームページにも、結構誤字があり、気づくたびに訂正しています。

 もっとも、高等裁判所の判決で、原審判決を引用している判決文で、ときたま、「誤植箇所」の訂正のオンパレード、その他の部分は「原審判決を引用する」とされているのがあります。「原審判決が正しい判決をしている」ことをほめるべきか、「原審の裁判官が多数のケアレスミスをしている」ことを非難すべきか難しいところです。
 もちろん、最高裁の判決にも誤植があり、判例集に「(ママ)」と注記されていることがあります。

 大阪弁護士会会報にもあります。
 大抵は、「誤植」の箇所について、訂正する1枚の用紙(訂正個所一覧表)をはさむのですが、過去に一度だけ、印刷しなおしたことがあると聞いたことがあります。
 具体的には「鬼頭判事」とすべきところ、「姓」の部分を、他の「同じ読み」の漢字に誤植したそうで、内容が内容だけに、本文そのまま、訂正個所一覧表で訂正というのでは失礼すぎる、また、品位を欠くということで全部印刷しなおしたそうです。
 地球には優しくないですが、やむを得ないでしょう。

 なお、弁護士が、ワープロを使うようになって、準備書面に同音異義語のミスが多くなりました。裁判官の判決書も同じです。

 なお、同じ誤植でも、「同音異義語」の誤字は弁護士が起案したもので、「似たような漢字」の誤字は、弁護士が手書きした原稿を、事務員が入力ミスをした場合が多いようです。
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