よもやま話 バックナンバー2/2
チベット
日本に住んでおられるだけの方は、あまり「チベット問題」を知らない方が多いと思います。
理由は、日本のマスコミが、中国に遠慮して「チベット問題」の記事を書かずに来たからです。
外国に住んでいた経験がある、あるいは、外国のメディアの報道内容を理解する語学力があれば、中国のチベット弾圧というのは、ずっと昔から放送されているポピュラーな話題であることを知っておられると思います。
私も、ドイツに留学したとき初めて知りました。
中国のチベット弾圧を知らない先進国の国民は、日本ぐらいではないかと思っています。
ある意味、日本のマスコミは「偏向報道」をしていたと非難されても仕方がないでしょう。
マスコミは「報道すれば」「中国から閉め出されてしまい報道ができなくなる」という論理ですが、あまり、フェアではないとかねてから思っていました。
もっとも、中国も「少しは」「民主化」されたのでしょうか、今回のチベットの争乱を日本のマスコミが報道しても、「中国から閉め出される」恐れがなくなったので報道をはじめたと思います。
少し前なら、報道されていなかったと思います。
ある意味で、外国語、せめて英語のニュース「くらい」は、読めて、聞けるようになっておいた方が、世界の出来事がわかります。
まだまだ、日本のマスコミは「公平」ではありません。偏向しているといって差し支えないと思います。
ちなみに、チベットで思い出したのですが、岩手県の田舎が「日本のチベット」と呼ばれて、同県民が憤慨していたとか、長野県が「日本のスイス」と宣伝しているとかという話ありますよね。
私は「日本のチベット」には行ったことがありませんが、「日本のスイス」は、明らかな過大広告です。
こういう言い方は、日本だけに限らず、韓国の人は、済州島(和歌山県とほぼ同緯度にあります)のことを「東洋のハワイ」という言い方をするそうです。いいところですが、明らかな過大広告です。
「そうすると、ハワイはアメリカの済州島ですか」と聞くと、現地ガイドさんは苦笑いしていました。
現地ガイドということで思い出したのですが、いままで一番秀逸だとおもった話は、台湾の現地ガイドさんの話で、「故宮博物院には、中国にあるすべての宝物が移され保管されています」「残念ながら、万里の長城は持ってくることはできませんでしたが」というものでした。