よもやま話 バックナンバー2/2
とりあえずビール
所ジョージが「とりあえずビール、だなんてビールに失礼だ」というものです。
また、所ジョージは、別の番組で、サッポロ、キリン、サントリー、アサヒなどのメーカー以外が「とりあえずビール」という商標のビールをつくればいい、そうすれば「とりあえずビール」がよく売れるという話でした。
最近の若い人(私も「最近の若い人」という歳になりました)は、あまり、アルコールを飲まなくなりました。
また、飲むとしても、日本酒、ウィスキーだけではなく、焼酎、ワインなど、嗜好品が多様化しています。
一番最初に、日本酒、ウィスキーだけではなく、焼酎、ワインと「ばらばらな」注文をしたのでは、いっせいの乾杯が遅くなりますから「とりあえずビールで乾杯」ということになっしまうようです。ビールの飲めない人はアルコールなしのビール(厳密には0.5%程度入っています)で「乾杯」。
日本でも、生ビールがない場合は、サッポロ、キリン、サントリー、アサヒなど銘柄を聞いてきます。
外国でも同じです。
外国で「ビール」とだけ言って注文すると、「ビールの種類は何か」「大か小かぐらいは聞いてきます」
添乗員がいないとき「くちをあんぐり」している日本人旅行者多いですよね。
ドイツでは、外国人にも少なくとも「Kleines?」(小)か「Grosses?」(大)かは聞いてきます。わからなければ「small or big?」、それでもわからなければ、身振り手振りで聞いているようです。日本人なら「小だろう」という観光客慣れした店もあるようです。
「helles?」(透明)か「dunkles?」(黒)か聞いてくることもあります。わからなければ、黙って透明をもってきます
いずれにせよ、聞いてくるのは「銘柄」ではありません。
これでビールは、一部の地域を除き注文できます。
通常のビールは「Pils」と呼ばれています。日本のビールはピルスに該当します。
ちなみに、「Pils」は、チェコの「Plzen」地方のビールです。
ついでにいえば、世界一のビール大国(国民一人あたりのビール消費量)は、ベルギー、次がチェコ、ドイツは3番目です。ドイツといえばビールを連想しがちですが、南の地方はともかく、北の地方は白ワインを好んで飲みます。
あと、有名な「地ビール」があります。
「Koelsch」というケルン特産のビールと、「Alts」というデュッセルドルフのビールです。
ケルンや近郊のボンなどでは「Koelsch oder Pils?」と、まず、聞かれます。「oder」は「or」のことです。
見た目は変わりませんが、私自身はKoelschは好みではありません。酸味が強すぎます。私は、ウェイターの歓心をかうために、Koelschは注文しません。
デュッセルドルフは、ボンから1時間程度です。
デュッセルドルフでは「Alts(Alt)oder Pils?」と聞かれます。
「Alts」は、黒ビールです。やはり、私はあまり好きではありません。
ちなみに、デュッセルドルフやフランクフルトの日本食レストランには、朝日やキリンが置いてあります。旅行者が飲むはずもなく、日本の駐在員が「ドイツのビールは日本食に合わない」とオーダーするようです。ドイツのビールには、法律で、アメリカや日本のビールのような米やコーンスターチを入れることが禁止されていますから、入っているのは、ホップ、麦、水のみです。