2012年バックナンバー
汚染水
福島第1原子力発電の汚染水はどうなったのでしょうか。
平成24年11月7日、東京電力は、福島第1原子力発電で増続ける汚染水対策として、タンクの容量を現在の約22万トンから、約70万トンに増やす計画を国に報告しました。
東京電力はこれまで、地盤の強度や、配管が長くなるといった課題があり「タンク増設は難しい」との見解を示していました。
福島第1原子力発電では、1~3号機の原子炉冷却で発生する汚染水は放射性セシウムや塩分を取り除き、再び冷却水として使っています。しかし、建屋地下に地下水が流入しているため、汚染水の量は増え続け、現在の貯蔵量は19万トンを超えています。
なお、汚染水については、セシウムの大半は除去されているが、放射性ストロンチウムやプルトニウムは含まれていると考えられています。
従前は、約39万トンに増やす予定でしたが、汚染水の増加に対応できないため、大幅に変更します。東京電力はこれまで、地盤の強度や、配管が長くなるといった課題があり「タンク増設は難しい」との見解を示していました。
具体的には、第1原子力発電敷地内の南側にある森林を伐採し、必要があれば地盤強化工事をした上で、平成26年夏ごろまでに約70万トンまで容量を増やす予定です。
東京電力の推計では、平成26年以降には、汚染水が70万トンに達する見通しで、タンク増設の「いたちごっこ」が続く可能性があります。
といいますか、抜本的対策がない以上、永遠に増設しなければなりません。
東京電力はこれまで「地盤の強度」や「配管が長くなる」といった課題があり「タンク増設は難しい」との見解を示していたのに、急に、「タンクを増設し」「約70万トンに増やす」計画を国に報告したのでしょうか。
本来は、「地盤の強度」や「配管が長くなる」といった課題は残ったままなのに、増続ける汚染水に有効な手段がありませんから、背に腹はかえられず、「タンクを増設」という計画をしたのではないでしょうか。
膨大な量の汚染水タンクの耐震性や台風への対策に大いに疑問があるところでしょう。
他ならぬ東京電力が言ってきたことです。
また、もともとあった水の量に注水した量を加え、それと現在残っている量とが等しければ、汚染水はどこにも漏れていません。
しかし、第3号機では、少なくとも5000トン程度の水が消えています。
海でしょうか。
海と地下水でしょう。
さらに、福島第1原子力発電に溜まっている水に、どんな放射性物質がどれだけ含まれているかはわかりません。そこで情報開示を求めらりているのですが、政府は応じていません。サンプル提供もされていません。
放射性ストロンチウムやプルトニウムがあるためというのは考えすぎでしょうか。