司法 バックナンバー 3/3
弁護士会の選挙
大阪弁護士会会長や副会長に限らず、各地方単位会(大阪弁護士会、兵庫県弁護士会など)は、任期は1年です。
大阪には、会派(派閥)が7会派あります。副会長のポストも7人(以前は5人でした)ですから、各会派の「実力者」各1名が副会長選挙に立候補して、めでたく、全員「無投票当選」となります。
その昔は、副会長も、実際に選挙をやっていた時期もあるそうです。
会長は、通常、副会長を経験者してしばらくした「実力者」のうち、「我こそは」と考えられる方が、立候補されます。
誰が見ても「会長適任」という方が立候補予定ということでしたら、他の会派は、会長候補をたてませんから、無投票当選になります。
そうでない場合は、複数の立候補者があり選挙となります。
公職選挙法の適用があるわけではありませんから、「供応」「接待」などはしてもいいのかもしれませんが、私の知っている限りではないようです。
ただ、敗色が濃くなると、相手方候補の「ネガティブ・キャンペーン」をするのは、通常の選挙と同じです。
選挙になるにしても、通常2人が立候補して「一騎打ち」になるのですが、来年度(平成20年度)は、3人が立候補して「三つ巴」の選挙となる予定です。
選挙の時期となると、「しばらく」「音信のなかった」弁護士さんから、投票依頼の電話が「ひっきりなしに」かかることになります。
来年は、私の所属している会派から、会長候補者が立候補する予定ですから、私が「しばらく」「音信のなかった」弁護士さんに、投票依頼の電話をしなければなりません。
昔は、選挙になれば「選挙公約」などは、あまり問題にならず「経歴」「人柄」などで決まっていて、「票読み」なども難しくなかったようです。
しかし、弁護士大増員時代ですから、弁護士登録をして、さほど年月がたっていない弁護士が多数を占めるようになりました。
「票読み」は、格段に難しくなりました。
また、若い弁護士さんたちは、「こんなに弁護士が増えて、自分はやっていけるのだろうか」という心配があり、「司法試験合格者減員」を「公約」とする候補者が出てくると思います。
また、若い弁護士さんの中には「公約」を基準に投票する方が多くなってくると思います。
なお、選挙というのは、ある程度大規模な地方単位会でのことで、和歌山弁護士会などの場合は、原則として全員が会長になり、副会長などは「押しつけあい」になるようです。
ちなみに、医師会などは、日本医師会にせよ、大阪府医師会にせよ、長期間会長をしていますね。
秀逸な方がおられるのか、それとも、興味のない方が多いのか?
大阪弁護士会会長は1年任期、日本弁護士連合会は2年任期で、再選されたのを見たことがないという方が「希有」かもしれません。
当然、各弁護士会の会長の仕事に「永続的な政策」などはなく、「仕事を覚えたころに任期満了」ということになります。