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司法 バックナンバー 3/3

「偽装」ラブホテル

 「偽装ラブホテル」なる新語がでてきました。

 「風営法」では「ラブホテル」は学校の周辺200メートル以内での営業が禁止されていますが、業者側は一般の旅館業法に基づいた構造で届け出て、許可後にラブホテル仕様に改装するケースが多いようです。

 本来のラブホテルの「認定基準」は、回転するベッド、ガラス張りの浴室、1平方メートル以上の鏡が置かれているなどだそうです。
 もっとも、事情通の弁護士さんに聞くと、回転するベッドは「昔の話」だそうです。ちなみに、高級といわれるホテル(外国旅行で宿泊するだけです。出張は「寝るだけ」のビジネスホテル・ベッドだけ大きめというのがこだわり)に1平方メートル近いの鏡があることがあります。

 本来、シティーホテルと、ビジネスホテルと、ラブホテルはどのような区別があるのでしょう。
 物の本には、以下のとおり書かれています。

シティーホテル
 都市部に立地する多機能ホテル。
 宴会場とかがあって、結婚式なども可能。比較的高級なホテルで、ポーターなどもいるし、ホテル内を従業員が歩いている。

ビジネスホテル
 宿泊機能に特化したホテル。会議場はあっても、宴会場などはない。
 ポータなどぜいたくな人員はなし。
 ダブルルームは有するものの、シングルルームの方がむしろ多い。

ラブホテル
 カップルのためのホテル。
 ダブルルームのみ。ホテル内を歩いても従業員に合わない。
 料金表は休息料金(「レスト」と記載されていることも)が上に表示され、下に宿泊料金(「ステイ」と記載されていることも)が表示されている。
 「お一人様のご利用お断り」の表示を出す事もある(これは、地域差が大きい)。
 浴室はガラス張りで鍵もない。
 コンドームが室内に備え付けられている(有料・無料)。
 宿帳がないことがある。

 もっとも、外観で、おおよそラブホテルかどうかわかりますね。

 弁護士をしていると、不倫の相手方に対する損害賠償請求の示談・訴訟をすることがあります。もちろん、その逆も・・
 場所は、ラブホテルということも多いのですが、お金と時間があれば、遠出をして「温泉旅行」か、学会ついでの(どちらが、ついでなのか・・)「高級シティーホテル」、それほどでなくても、「シティーホテル」ですね。
 お金がなければ、ラブホテルかビジネスホテルのセミダブル。

 とはいえ、その境界は曖昧です。

 ラブホテルの近隣の人は迷惑なのでしょうが、日本では、クリスマス・イブになるとも、都市部の高級ホテルが、ラブホテルに早変わりするくらいだそうですから、まして境界は曖昧でしょう。

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