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医療のバックナンバー

食道癌とステージ

 癌が治癒したかどうかを判定する基準として、5年生存率が用いられます。

 診断から5年経過後に生存している患者の比率を示します。
 これは多くの癌で、治療開始から5年間で癌が再発しなければがなければ、癌は治癒したと一応考えられているためです。

 食道癌は、通常、予後が他の消化器官に対し著しく悪いと言われています。
 食道癌は、リンパ節転移が多いことと、食道は他の消化器臓器と異なり漿膜を有していないため、比較的、他臓器(気管・気管支や肺、大動脈、心臓など)周囲に浸潤しやすいことが、あげられます。

 食道癌のステージⅠというと、壁深達度が「癌が粘膜内にとどまり」、リンパ節転移は「リンパ節転移あり」、あるいは、壁深達度が「癌が粘膜下層にとどまり」、リンパ節転移は「リンパ節転移なし」ということになります。

 食道癌の5年生存率は、以下のとおりです。
 ステージ0 70~80%
 ステージⅠ 50~60%
 ステージⅡ 30~50%
 ステージⅢ 10~30%
 ステージⅣ 5~10%

 ステージⅠでも治癒率は半々です。胃癌や大腸癌とは大きく違います。
 大腸癌や胃癌のステージⅠの5年生存率は95%をこえます。

 また、ステージは、実際開腹し、細胞診をして、壁深達度、リンパ節転移、他臓器転移をみてから、確定診断がなされます。
 目視で明らかな場合は別ですが、目視で確認できない場合でも、細胞診は通常手術のあとになってからしかできません(膵臓癌などは開腹中に細胞診することもあります)から、手術後に、思ったよりステージが悪かったということがあります。
 開腹後でもそうですから、開腹前は「目安」=「そうね大体ね」にすぎず、ステージが良くなることは余りありませんが、悪くなることはありえます。

 さらに、食道がんの手術は難易度が高いため手術による死亡(Tisch Tod=手術台での死亡)が3%~10%と多いことから、食道がんの手術には大きなリスクが伴うことがわかります。

 ただ、食道癌は、膵臓癌と違って、確定診断されたときには手遅れに近いということもありませんし、症状が出てからではなく、定期検査で発見されたのなら、生存できる可能性が高いということも間違いありません。

 なお、歳をとっているかどうかについてですが、一般の病気と異なり、若い人の方が有利とは限りません。
 癌は「悪性新生物」ですから、歳をとっているということは、腫瘍の大きさが大きくなるスピードが遅く、若いほど腫瘍が大きくなるのが速く、粘膜から筋層、筋層から多臓器やリンパ節に転移してしまっていて切除ができない、つまり、癌の再発という可能性が高くなります。

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