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トリビア バックナンバー 2/2

徒歩何分

不動産業者の「広告」には、「○○駅・徒歩○分」と記載されています。
 どの程度の早さで歩いた距離だと思われますか。

 不動産の表示に関する公正競争規約のなかに「駅その他の施設との徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示し、1分未満の端数が生じたときは1分として計算する」という内容の規定があります。なお、端数切上げになります。
 広告のなかの徒歩時間は、道路距離を単純に80メートルで割って算出しています。
 ともかく道路(公道)があれば何でもいいので、急な坂、階段が不便な歩道橋、なかなか変わらない信号、開かずの踏切などの障害物は一切無視され、何もない平坦な道として計算されます。

 不動産の表示に関する公正競争規約が、80メートルを徒歩時間1分として計算している根拠で、毎分80メートル、時速になおすと4.8キロメートルになります。
 また、歩行スピードは個人によっても年齢によっても相当に異なりますが、一般には4キロが標準で、4.8キロは少し早足という感じでしょうか。

 先ほどの、急な坂、階段が不便な歩道橋、なかなか変わらない信号、開かずの踏切などのほか、「駅の改札口が踏切の反対側にしかなかったり」など、実際の時間とかけ離れている場合がありますし、また、道路距離といっても、公園内の道路や、夜間は危険で一人歩きできないような場所を経由した最短距離が表示されていることがあります。現地での確認は必須です。

 また、私の自宅のように、最短距離の道路はアップダウンが激しくて、とても徒歩では歩けないような道路なのですが、その距離で表示がされています。
 自動車で行く場合は、その道路ですが、通常の通勤は、別の比較的「なだらかな」狭い道を遠回りしていくことになります。

 私は、この回り道がなければ、今の土地を購入していませんでした。

 いずれにしても、不動産の購入は、曜日を違えて、時間を違えて、天気を違えて、現実に何度も見るというのが鉄則です。
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