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トリビア バックナンバー 2/2

温泉

日本各地に温泉がありますね。

 それにしても、どこの温泉にいっても「いい湯加減」という理由は何でしょう。

 「温泉法」という法律があります。
 2条(定義)には以下のとおり定められています。
 「 この法律で『温泉』とは、地中からゆう出する温水、鉱水、及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く)で、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう。」
 「別表
  一 温度(温泉源から採取されるときの温度とする。)  摂氏25度以上
  二 物質(左に掲げるもののうち、いずれか一)
    物質名 含有量(1キログラム中)
    溶存物質(ガス性のものを除く。)  総量1000㎎以上
    遊離炭酸(CO2)  250㎎以上
    リチウムイオン(Li+)  1㎎以上
    ストロンチウムイオン(Sr++)  10㎎以上
    バリウムイオン(Ba++) 5㎎以上
    フエロまたははフエリイオン(Fe++,Fe+++)  10㎎以上
    第一マンガンイオン(Mn++)  10㎎以上
    水素イオン(H+)  1㎎以上
    臭素イオン(Br-) 5㎎以上
    沃素イオン(I-) 1㎎以上
    フッ素イオン(F-) 2㎎以上
    ヒドロひ酸イオン(HAsO4--) 1.3㎎以上
    メタ亜ひ酸イオン(HAsO2) 1㎎以上
    総硫黄(S)(HS+ + S2O3-- + H2Sに対応するもの) 1㎎以上
    メタほう酸(HBO2) 5㎎以上
    メタけい酸(H2SiO3) 50㎎以上
    重炭酸ソーダ(NaHCO3) 340㎎以上
    ラドン(Rn) 20(百億分の1キユリー単位)以上
    ラヂウム塩(Raとして) 1億分の1㎎以上」

 ということで、温度は「温泉源から採取されるときの温度」が25度C以上あれば、どんな湯でも「温泉」です。
 また、近くに火山などなくても、1500mぐらい掘削してポンプでくみ上げているところが多いそうです。地下では、深くなるほど温度が上昇し、100mごとに温度が約3度ずつ上昇しますから、100mの地下では45度Cとなるため、温泉の基準をクリアし、みごと温泉として認定されることになります。
 極端な話、東京や大阪のど真ん中でもいい訳です。
 古くからの温泉は、火山の近くでしょう。新潟県の松之山温泉(98度)や長野県の地獄谷温泉(99度)にもなるそうです。五右衛門の「釜ゆで」のような温度ですね。

 また、上記の成分を含んでさえすれば、温度は、何度でも構いません。
 あとは「いい湯加減」という温度に暖めたり、さましたりして、浴槽に入れればいいわけです。

 案外「温泉」を名乗るハードルは低そうです。
 昔は、地下のボーリングなど考えられず、もともとの湯温が高かったのでしょうね。

 なお、日本三古泉は白浜温泉・有馬温泉・道後温泉とされています。
 日本三名泉は有馬温泉・草津温泉・下呂温泉とされていますが、場合によっては、これらの一部が、別府温泉・熱海温泉がとってかわっていることもあります。

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