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トリビア バックナンバー 2/2

尊称は劣化する

時代とともに、言葉の意味がかわります。

 「貴様」という言葉があります。
 元来は「あなた様」という意味で尊敬語として使われいてました(「貴」は貴(とうと)い、それに尊敬語の「様」が付いて「貴様」です)。

  江戸時代の中期までは目上から同輩の相手に対していう敬称言葉なので、目下には使われなかったそうです・いません。

 現代では目下や同輩に対して、もしくは「罵る」言葉として使われるようになりました。

 「お前」という言葉があります。
  本来は神仏や貴人の前を敬って言う語で、そこから「貴人」を指すようになったそうです。「貴人」を直接指すのは失礼になるので、「尊い方のお前」という言葉で「尊い方」を間接的に指し「御前」として敬意をあらわしてました
 以上は、平安時代以降に一般に見られる用法です。

「尊称は下落する」という法則があるようですね。
 相手を尊んで言う言葉も、年月が経つうちにどんどんと「尊ぶ度合いが下落」して、そのうちに「卑しむ」言葉になってしまうものだそうです。
 もともと「貴様」というのも尊称でしたし、「お前」というのも、もちろん尊称でした。

 ちなみに、「あなた」という呼び方も、「あんた」となると、言い方次第では途端に相手を卑しむ言い方にかわりますね。

 ある意味、日本語には、相手を直接呼ぶ言い方(英語の「you」に当たる二人称)は、なじまないようですね。
 もっとも、ドイツ語では、兄弟子供・恋人・配偶者など親しい人は「Du」、そうでない人は「Sie」を使います。
 逆に「you」一辺倒の英語が例外かも知れません。

 そういえは「いい加減」「適当」もそうかもしれません。

 本来「いい加減」という言葉には、たくさんの意味があります。

 一つ目の意味の「いい加減にしろ」は、形容動詞で、「ほどほど」として使われます。つまり、「いい加減にしろ」の意味は、「ほどほどにしろ」と言う 事になります。「いい加減な事では白状しない」 など「徹底しないさま、中途半端」のように使われます。

 また、二つ目の「あいつはいい加減」の「いい加減は」は、同じく形容動詞 で、「無責任なさま、でたらめ」として使われ、意味は、「あいつは無責任なやつだ」、「あいつはでたらめなやつだ」と言う事になります。

 また「適当」にもいい意味と悪い意味があり、これと同じように使われていることになます。
 ちなみに「適当」の良い意味は、「ある状態・目的・要求などにぴったり合っているこ と、ふさわしいこと、また、そのさま、相当」と言う意味で使われます。
 他方、悪い意味と しては、「その場を何とかつくろう程度であること、いい加減なこと、また、そのさま」として使われます。

 「いい加減に対処します」「適当に対処します」とは言いません。
 「適切に対処します」が正解です。

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