外国事情 バックナンバー1/2
SCHの発音
通常は「sk」という発音になります。
「school」「scholar」などですね。
まれに「s」の発音になります
「science 」などです。
英語と米語で異なりますが、「schedule」は、「sked3u:l」(アメリカ英語)、「∫edju:l」」(イギリス英語)で、イギリス英語では「sch」を「∫」と発音します。
英語の「sk」の発音になれているせいか、ドイツ系の人物も「sk」と発音する誤りがあったようです。
ドイツの哲学者「Arthur Schopenhauer」(アルトゥール・ショーペンハウアー)を「スコペンハウアー」と紹介した本も出版されたそうです。
ドイツ語では、「sch」は、一部の外来語を除き「∫」と発音します。
戦後8人の首相のうち「sch」の姓をもつ首相は「Helmut Schmidt」「Gerhard Schroeder」の2人います。かなりの確率ですね。
有名なドイツ人では「Michael Schumacher」というF1ドライバーがいます。「Schu」が靴、「Macher」が「つくる人」ですから、直訳すれば「靴屋さん」ということになります。
ドイツのアドレスブックをみると、もちろん「A」から始まり「Z」で終わっているのですが、「S」とは別に「Sch」という単独のページがあるくらいです。
ドイツ人の先祖は、昔は文字をもたず、アルファベットを取入れたと考えられます。
ドイツ人がアルファベットをつくったならば「Sch」を1文字であらわしたと考えられますが、いかんせん外来の文字ですから「Sch」と冗長な綴りにしたのでしょうね。
ちなみに、実感として、ドイツ語と英語の中間のような言語のオランダ語では、「sx」と発音し、「∫」とは発音しません。
オランダにある保養地、「Scheveningen」(スヘフェニンフェン)は、日本人が普通に読めばれば、「スケベニンゲン」ですね。
第二次世界大戦時には、「Scheveningen」という地名は、ナチスドイツのスパイを識別するのに有益だったそうです。ドイツ人は、無意識に、「∫」と発音してしまうからのようです。
英語の「dry」も、ドイツ語の「drei」(数字の3)と同じ発音のことから、2人しかいないのに、わざと「dry gin?」と聞いて挑発し、「not drei,but zwei!」(3ではなく、2だ)と言わせて、ナチスドイツのスパイを識別したそうです。