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外国事情 バックナンバー2/2

百万ドルの夜景

 「世界三大夜景」と言う言葉があります。
 ナポリ、函館、香港だそうですが、世界共通の概念ではなく、日本独自のもののようです。

 ナポリ、函館、香港に訪れるツアーには、ほとんどといっていいほど(日程的に無理をしてでも)、夜景を見る日程が入っています。

 私自身、香港を目的地として旅行をしたことはあまりないのですが、香港を経由しての旅行は結構あります。
 キャセイパシフィック航空利用はもちろんですが、その昔は、ルフトハンザの大阪・フランクフルト便が香港経由でした。
 キャセイパシフィックの関空への乗継は結構不便で、香港1泊とか、香港に朝着いて夜出発とか、香港市内で時間をつぶすこともあります。

 香港に1泊する際には「約束事のように」香港のビクトリアピークに夜景を見にいきます。
 天気がよければいいのですが、曇っていれば、香港島の一部のみ、10万ドルの夜景くらいになってしまいます。

 ビクトリアピークから、香港島の中心街はもちろんみえますし、曇ってさえいなければ、海を挟んで九龍半島の夜景も展望できます。

 ただ、年とともに、曇っていなくても、、ビクトリアピークからの九龍半島がかすんで見え、夜景の美しさが減ってているようです。
 原因として有力視されているのが、中国本土、広東省珠海デルタ工業地帯から流れるスモッグが原因という説です。
 前日に大雨が降った夜は、結構きれいに見えますし、旧正月やゴールデンウイーク(メーデーを中心とした連休。間違っても「昭和の日」は中国では祝日ではありません。念のため)など中国の大型連休中には、夜景が美しく感じられることが多いそうです。

 さて、「100万ドル」の夜景の価値はいくらでしょう。
 仮に100万ドルを100万香港ドルと考えると、日本円に換算して1400万円弱です。マンションの高い香港では、中古の安マンションも買えないくらいです。
 100万米ドルと考えると、1億円程度、これなら、マンションも買えそうです。
 もっとも、ビクトリアピークとほぼ同じ景色が展望できるマンションの高層階は、価格が5000万香港ドル(7億円)必要で、「100万ドルの夜景」を自宅から眺めるには、7億円以上を要するそうです。
香港は、狭小のため、マンションの価格は「ばか高い」ようです。

 まあ、あまり、このような現実的な計算をするのは「無粋」というものでしょうか。

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