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金融・経済 バックナンバー

プライマリーバランス

 「プライマリーバランス」(基礎的財政収支)とは何でしょう

  「プライマリーバランス」(基礎的財政収支)とは、税収と税外収入の合計と、過去に発行した国債などの元利払いに充てる費用を除いた歳出の収支。「基礎的財政収支」のことです。

 国債発行以外の税収などの歳入で、政策的経費である一般歳出や地方交付税など、過去の借金の元利払いを除く歳出を賄える状態をプライマリーバランスが均衡しているといわれますし、税収・税収外収入が足りず、借金返済以外の経費を賄うために国債を発行する状態は「プライマリーバランス」が「赤字」といわれ、逆に税収・税収外収入などで借金を返済する状態は「プライマリーバランス」が「黒字」と呼ばれ、国債残高は減少します。

  「プライマリーバランス」が、均衡しているならば、行政サービスを借金に頼らないで実施していることを示し、赤字ならば、債務残高が拡大し、黒字ならば、債務残高が減少します。

 家計にたとえれば、よくわかります。
 多重債務者は、「生活費+過去の借金の元利返済額」を「収入」の範囲に押さえないため、借金が累積していきます。
 「過去の借金の元利返済額」は決まっています。借金を減らそうと思えば、収入を増やす(奥さんがパートにでるなど)か、あるいは、支出を減らす(生活費を削る)しかありません。
 それができなければ、借金が雪だるまのように増加していきます。

 日本の国債残高が絶望的なほど多額であってもパニックにならないのは、国が「徴税権」をもっている、つまり、税金を上げさえすれば税収が増やすことができるからです。
 特に、日本の消費税率は、先進諸国と比べて低いですから、増税による税収増が見込めます。
 もちろん、景気が回復すれば、所得税や法人税などの直接税の税収が大きくなりますが、景気の回復や経済成長が見込める状態かどうかは疑問ですね。


 家計の場合は、自分の意思で収入を上げることは難しいですし、国債とは格段の金利差がありますから、親戚からの援助を受ける、あるいは、自己破産なり個人民事再生をして借金をゼロにしたり圧縮したりするしかないわけです。


 政府は、「向こう3年間、歳出の大枠と国債発行額を今年度以下にする」「平成32年(2020年)までにプライマリーバランスを黒字にする」と財政運営戦略を閣議決定しました。
 しかし、逆にいえば、あと10年間は、プライマリーバランスが赤字ということになります。
 プライマリーバランスが10年間赤字ということは、借金(国債)は10年間減りませんということになります。
 また、本当に、平成32年(2020年)までにプライマリーバランスを黒字にすることができるのかどうかもあやしいですね。


 プライマリーバランスを黒字の方向に持っていこうとすると、以下のようになります。

(税収増)
 所得税をあげるという方法があります。高額所得者に対する増税が考えられます。金額は知れてますね。
 法人税は逆に下げなければなりません。企業が、法人税の安い国外に出ていってしまいます。
 ということで、消費税の増税が検討されているということです。
 なお、景気回復、経済成長が見込めるかどうかの問題ですが、前期の通り難しいでしょうね。
(歳出減)
 行政の無駄をなくすというと簡単にいいますが、金額は知れています。
 社会保障費を減らしたいところですが、ただでさえ、少子高齢化が進みますから、制度を変更しない限り社会保障費は増え続けます。

 内閣府の試算によると、以下のとおりです。
「20年度までの平均で年1%台半ばの経済成長を続けた場合、歳出削減の努力なしでは、20年度の国・地方のプライマリーバランスは21.7兆円の赤字。不足する財源を消費税で賄おうとすれば8~9%の増税が必要となる。政府が新成長戦略でめざす名目3%・実質2%の経済成長を達成したとしても、20年度のプライマリーバランス黒字化には13.7兆円の財源が必要で、消費税に換算すると5~6%の増税が迫られる」

 また、政策的経費の過半を占める社会保障費など歳出は、自然増だけで年1兆円のペースで増え続けています。

 消費税増税+社会保障費の削減が考えられますが、社会保障費が削減できなければ、消費税増税を際限なくあげるほかないようです。

 (平成22年2月13日改訂)

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