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金融・経済 バックナンバー

ディズニーランドとディズニーシーの入場料値上げ

 平成22年12月10日、東京ディズニーランドとディズニーシーが、平成23年4月からの、個人向けの入場料の全面値上げを発表しました。7%程度です。

 通常の国なら、インフレが当たり前の話で、観光地の入場料などは「しょっちゅう」上がっています。
 古いガイドブックを持っていくと「え!こんなに値上げになってるの?」と驚くことになります。

 別に人気観光スポットでなくても、入場料が上がっていますから、「ニュース」にはなりません。

 「犬が人をかんでもニュースにならないが、人が犬をかんだらニュースになる」という典型ですね。

 現在の日本はデフレですから、「格安」「激安」のオンパレード、値下げはあっても、値上げはめったにありません。
 値上げをしていては、他の同業者に客を奪われますから、損を覚悟で、値下げしたり、価格を据置いたりせざるをえません。

 東京ディズニーランドとディズニーシーは、値上げによっても集客には影響は少ないと判断したということになります。
 他のテーマパークは、東京ディズニーランドとディズニーシーに比べ、数段階劣りますから、ライバルはいないということでしょう。

弁護士報酬はどうでしょう。
弁護士報酬は、基本的に「経済的利益」(貸金額や損害賠償額や不動産価格)の多寡により報酬が違ってきます。
 インフレの時代は、放っておいても、「経済的利益」が上がったので、報酬も増えました。

 私だけかも知れませんが、事件の「経済的利益」が「下降」気味です。
 ですから、従前の収入を維持しようとすると、事件の数が増えることになります。私も、従前、受任していなかった事件を受任するようになりました。

 ただ、訴訟や調停などの事件数が変わらず、弁護士が増えているのですから、弁護士1人あたりの事件数が減っていることは間違いないでしょう。

 さて「弁護士が増えると競争が激しくなり、弁護士費用のダンピングがはじまる」と予想した弁護士は多いと思います。
 実感として「弁護士費用のダンピング」が始まったようには考えられません。
 「割に合わない事件」の「受任する弁護士不在」は、どの弁護士のところに行っても同じようです。
 逆に、事件数が減った分、1件あたりの単価を増やしているという弁護士さんの話は聞きます。

 「どれだけの金額が弁護士費用として支出できる許容範囲か」というのは、経験によってわかるものです。許容範囲の少し下を提示するということです。
 もちろん「あたり」「はずれ」はありますが、「はずれ」が多いようだと、うまく法律事務所の経営をすることはできません。
 
 ちなみに、私は「今のところ」という前提ですが、ほとんどの弁護士さんたちと同じく、旧弁護士会報酬規程のとおり報酬をいただいていて「まけても」いませんし「ぼっても」いません。

 特に、ホームページをみた相談者から委任を受けた事件については、「費用の欄をお読みになってますね」というで、報酬契約について「交渉」することはありません。

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